チェコは
世界でも屈指のビール消費量を誇る国
で、プラハの食文化はビールを中心に発展してきました。トゥルデルニークだけがプラハの味ではありません。クネドリーキとホスポダ(パブ)文化を知ると、食の旅が何倍にも深まります。
「ピルスナー」というビアスタイルは、チェコ西部の街プルゼニュ(ドイツ語名プルゼン)で1842年に生まれたものです。チェコは今も世界トップクラスの1人当たりビール消費量を誇り、プラハには19世紀から続く老舗ビアホールから、地ビールを提供する小規模醸造所まで幅広い選択肢があります。
チェコ語でビールは「ピヴォ」。「スヴィエトレ(淡色)」「トマヴェー(黒)」という2大タイプがあり、料理と同じくらいビール選びも旅の楽しみのひとつです。
チェコ料理に欠かせない主食が「クネドリーキ」。パンから作る「フーシュコヴェー」とジャガイモから作る「ブランボロヴェー」の2種類があり、肉料理のソースを吸わせて食べるのが定番の食べ方です。
代表的な組み合わせが「スヴィーチュコヴァー」(マリネした牛肉のクリームソース煮込み、クネドリーキ添え)と、隣国ハンガリー由来の煮込み料理「グヤーシュ」です。いずれも家庭料理として長く愛され続けています。
旧市街を歩くと必ず目にする、筒状に焼いた生地に砂糖とナッツをまぶした「トゥルデルニーク」。実はこの菓子、もともとチェコ発祥ではなくトランシルヴァニア(現ルーマニア・ハンガリー周辺)の伝統菓子が起源とされ、プラハで観光名物として広まったのは比較的近年のことです。
近年ではアイスクリームを詰めた「トゥルデルニーク・コーン」も人気ですが、伝統的なチェコ菓子を味わいたい場合は、りんごのシュトゥルーデルや「コラーチェ」(丸いパイ菓子)を探してみるのもおすすめです。
「ホスポダ」と呼ばれる地元パブは、チェコの日常生活に深く根付いた社交の場です。着席すると注文しなくても自動的にビールが運ばれてくる店も多く、伝票(ターリーク)に杯数がカウントされていく仕組みが一般的。不要な場合はコースターを立てて置くなど、店ごとのルールを確認すると安心です。
旧市街近くの「ハヴェルスケー市場」は、青果からお土産まで揃う昔ながらの市場。屋台では焼きソーセージ「クロバーサ」やハムの串焼き「シュペカーチェク」など、手軽に食べられる軽食も充実しています。