アルマトイの食は、草原を駆けた遊牧民の肉料理を土台に、シルクロードで伝わった中央アジアの麺やピラフ、そしてソ連時代に集まった朝鮮系・ウイグル系・ロシア系など多民族の味が重なり合っています。馬肉やクミス(馬乳酒)といった珍しい一品から、旅行者にも食べやすい麺・餃子まで——中央アジアの奥深い食を紹介します。
カザフ料理の中心は羊肉と馬肉。草原の遊牧生活が育んだ食文化で、家畜の肉と乳製品が食卓の主役です。国民食ベシュバルマクは、茹でた肉を平たい麺と一緒に大皿で供する「みんなで手づかみで食べる」もてなし料理。祝いの席に欠かせません。
馬乳を発酵させたクミス(馬乳酒)や、乾燥チーズクルトなど、旅行者には珍しい乳製品も。挑戦してみると遊牧の食文化を体感できます。
シルクロードでつながる中央アジアには、旅行者にも親しみやすい料理が揃います。手延べ麺のラグマン、炊き込みご飯のプロフ(ピラフ)、蒸し餃子のマンティ、揚げパイのサムサ——どれも近隣のウズベキスタンやウイグルと共通する、この地域を代表する味です。
肉と野菜、スパイスがしっかり効いていて、日本人の口にもよく合います。ベシュバルマクのハードルが高い日でも、これらなら気軽に楽しめます。
ソ連時代の強制移住などで、アルマトイには多様な民族が暮らし、その食が根づきました。中でも中央アジアの高麗人(朝鮮系)が生んだ「コリアン・キャロット(にんじんの辛いサラダ)」はバザールの定番。ウイグルのラグマン、ロシア由来のボルシチやパンも日常的です。
近年はジョージア料理(ハチャプリなど)やモダンなカフェも増え、伝統と国際色が同居するのがアルマトイの食の面白さです。
「りんごの都」らしく、市場にはりんごをはじめ豊富な果物やドライフルーツ、ナッツ、蜂蜜が並びます。おみやげにも人気で、試食しながら選ぶのも楽しみのひとつ。食後は紅茶(チャイ)を何杯も飲むのが中央アジア流で、揚げパンバウルサクを添えるのが定番です。
ローカルな味を安く楽しむならグリーンバザールや庶民的なチャイハナ、雰囲気やモダンな料理を楽しむなら中心部のカフェ・レストランへ。言葉の壁があるアルマトイでは、写真付きメニューの店や、Yandex Goで向かえる人気店を事前に押さえておくとスムーズです。