台北の食文化は、
中国各地の料理・日本統治時代の名残・台湾独自の屋台文化
が重なり合って形成されています。小籠包だけが台北の味ではありません。夜市文化とコンビニ活用術を知ると、食の旅が何倍にも深まります。
台北を語る上で欠かせないのが小籠包。中でも「鼎泰豊」は1958年に食用油の小売店として創業し、後に小籠包専門店へ転身した店で、ニューヨーク・タイムズが「世界の十大レストラン」に選出したことをきっかけに世界的な名声を獲得しました。今では海外にも多数出店する台湾を代表するブランドです。
皮の薄さと熱々のスープを両立させる職人技が魅力で、本店のある永康街エリアには行列ができることも珍しくありません。
台北最大の魅力のひとつが夜市文化です。台北最大級の士林夜市をはじめ、饒河街観光夜市、寧夏夜市など、エリアごとに個性の異なる夜市が点在し、それぞれ地元客に愛される名物屋台があります。臭豆腐(発酵させた豆腐の揚げ物)、鶏排(巨大な唐揚げ)、蚵仔煎(牡蠣オムレツ)など、屋台グルメの種類は無数にあります。
また、タピオカミルクティー(珍珠奶茶)は1980年代に台湾(台中)で考案された台湾発祥のドリンクで、今や世界中に広まった台湾グルメの代表格です。
台北市は毎年「台北牛肉麺フェスティバル」を開催するほど、牛肉麺は事実上の国民食とされています。じっくり煮込んだ牛すね肉と濃厚なスープが特徴で、店によって清湯(あっさり)と紅焼(醤油ベースの濃厚な味)に分かれるのも食べ比べの楽しみです。
台湾の暑い気候に合わせて発展したのが、豆乳を寒天状に固めた「豆花」や、細かく削った氷にフルーツやシロップをかける「剉冰(かき氷)」といった軽やかなスイーツです。特にマンゴーの旬(初夏〜夏)には、生マンゴーを贅沢に使ったかき氷が各店の看板メニューになります。
台北はコンビニエンスストアの密度が非常に高く、台湾セブン-イレブン・全家(FamilyMart)ではおでん、肉まん、台湾式弁当(便當)まで揃い、旅行者にとっても心強い存在です。
朝は「早餐店(朝食店)」で豆漿(豆乳)や蛋餅(台湾風クレープ)を食べるのが庶民の定番。24時間営業の店も多く、食事の時間に融通が利くのも台北の魅力です。