ベルリンからSバーンで約40分。プロイセン王フリードリヒ大王が「憂いなし(サンスーシ)」と名づけた宮殿と広大な庭園が広がる、世界遺産の街です。ブドウの段々畑の上に建つロココの宮殿、壮麗な新宮殿、エキゾチックな中国茶館——そして第二次大戦の戦後処理を決めたポツダム会談の舞台まで。歴史と美が凝縮した一日を、ベルリンから気軽に組み込めます。
Access
ベルリンからのアクセス
🚆
所要時間
約40分
ベルリン中央駅からS7でポツダム中央駅まで直通
🎫
運賃
1日券(ABCゾーン)で有効
ポツダムはCゾーン。ベルリン市内のABゾーン券では乗れない
🕐
運行頻度
約10分に1本
Sバーンのため頻発。園内へは駅からバス・トラムで
1日券は「ABCゾーン」を。 ポツダムはベルリンのCゾーンにあたるため、市内用のABゾーン券では行けません。ポツダム日帰りの日はABCゾーンの1日券を買えば、往復と市内・園内のバス/トラムまで1枚でカバーできます。
ベルリンとの位置関係。西へS7で約40分。ポツダムはCゾーンのため、ABCゾーンの1日券が必要です。
Stay
宿泊について
ポツダムはベルリンからの日帰りが基本です。サンスーシ宮殿・新宮殿・中国茶館を庭園散策とあわせて回り、時間があればツェツィーリエンホーフや旧市街を加えても1日で十分楽しめます。
ただし庭園は非常に広く、宮殿の内部見学まで丁寧に回ると1日がかりになります。写真派で朝夕の柔らかい光を狙いたい人や、周辺の湖畔(ハーフェル)ものんびり巡りたい人は1泊する価値があります。
Explore
巡るスポット
ポツダム中央駅からバスまたはトラムで、まずサンスーシ公園へ。園内は広いので、東のサンスーシ宮殿から西の新宮殿へと歩き、中央で中国茶館に立ち寄るのが定番のルートです。宮殿は入場時間指定制のため、公式サイトでの事前予約が安心です。
西のサンスーシ公園に宮殿群が点在し、東に旧市街、北の新庭園にツェツィーリエンホーフ宮殿があります。園内の移動はバス・トラムを使うと効率的です。
Google マップで実際の位置・距離感を確認できます。
SPOT 01 · 公園の東
サンスーシ宮殿
Schloss Sanssouci
🚌 駅からバス・トラム
⏱ 1〜1.5時間
△ 入場は時刻指定・要予約
フリードリヒ大王が夏の離宮として建てたロココ様式の宮殿。「サンスーシ(憂いなし)」の名の通り、王が政務を離れて音楽と哲学に親しんだ小さくも優美な宮殿です。ハイライトは宮殿前に広がる6段のブドウの段々畑——南向きの階段状テラスにブドウが植えられ、その頂に宮殿が建つ独特の景観は、ポツダムを象徴する眺めです。
SPOT 02 · 公園の西端
新宮殿
Neues Palais
🚶 園内を西へ徒歩 or バス
⏱ 1時間
威容を誇る大宮殿
サンスーシ宮殿の質素な優美さとは対照的に、プロイセンの国力を誇示するために建てられた壮大な宮殿。数百体の彫像が屋根や外壁を飾り、内部には貝殻や鉱石で装飾された「グロッタホール」など豪華絢爛な広間が続きます。園の東西端に「憂いなしの隠れ家」と「威容の宮殿」が向かい合う対比が、この庭園の見どころです。
SPOT 03 · 公園の中央
中国茶館
Chinesisches Haus
🚶 園内・両宮殿の間
⏱ 30分
金色に輝く東屋
18世紀ヨーロッパで流行したシノワズリ(中国趣味)の東屋。金色に輝く柱と、茶を楽しむ人々を表した実物大の金の彫像が円形に配され、当時の東洋への憧れが凝縮されています。サンスーシ宮殿と新宮殿を結ぶ道の途中にあり、庭園散策のちょうどよい休憩スポット。外観だけでも十分に楽しめるフォトジェニックな一角です。
SPOT 04 · 北の新庭園
ツェツィーリエンホーフ宮殿
Schloss Cecilienhof
🚌 バスで新庭園へ
⏱ 1〜1.5時間
△ サンスーシとは別の庭園
英国風の田園邸宅を思わせる宮殿ですが、歴史的な重みは格別。1945年、第二次大戦の戦後処理を決めた「ポツダム会談」が開かれた舞台です。トルーマン・チャーチル・スターリンが囲んだ円卓が当時のまま残り、戦後世界の枠組みがここで話し合われました。ハーフェル湖畔の新庭園にあり、サンスーシ公園とは離れているため、時間に余裕がある日に組み込むのがおすすめです。
Feature
ポツダムならではの物語
👑🍇
「憂いなし」——哲人王が理想を刻んだ庭
サンスーシ(Sanssouci)とはフランス語で「憂いなし・気苦労なし」の意味。啓蒙専制君主フリードリヒ大王は、フランス語を愛し、哲学者ヴォルテールと交わり、自らフルートを奏でた「哲人王」でした。この庭園は、王が政治の重圧を離れて芸術と思索に生きるための理想郷として、自ら構想したものです。
王はブドウ畑の頂の宮殿を心から愛し、「私はここで、私の憂いなき丘で眠りたい」と望みました。その願いはようやく1991年に叶い、今もサンスーシ宮殿のテラスには、王と愛犬たちの簡素な墓石が並んでいます。訪れる人が墓石にジャガイモを供えるのは、大王がプロイセンにジャガイモ栽培を広めた「ジャガイモ王」でもあったからです。壮麗な宮殿群の物語の底に流れる、ひとりの人間の素顔に触れられる庭園です。
訪問のコツ 庭園は広大で、東のサンスーシ宮殿から西の新宮殿まで歩くと20〜30分かかります。園内バスやレンタサイクルの利用も検討を。主要宮殿は入場時間指定制で当日は混み合うため、公式サイトでの事前予約がおすすめです。全部を一度に回るより、宮殿2つ+庭園散策に絞ると心地よく過ごせます。
ポツダムはCゾーン。 ベルリン市内のABゾーン券では来られません。日帰りの日はABCゾーンの1日券を用意し、園内のバス・トラム移動もその1枚でカバーしましょう。宮殿は月曜休館のものが多いので、訪問曜日にも注意を。
← ベルリン 旅程の組み立てに戻る