ボストンから通勤電車で約30分。1692年の「セイラム魔女裁判」で世界に知られる歴史の町です。無実の人々が魔女として裁かれた悲劇の記憶を伝える史跡と、それを追悼する記念碑が残ります。同時に、交易で栄えた美しい港町でもあり、世界有数の美術館や海洋史跡も見どころ。重い歴史と海の記憶が同居する、独特の魅力を持つ町を半日〜1日でたどれます。
Access
ボストンからのアクセス
🚆
所要時間
約30分
ボストンのノース駅から通勤電車(コミューターレール)で
🎫
運賃
通勤電車の別料金
市内Tとは別建て。mTicketアプリで購入できる
🕐
運行頻度
1時間に1〜2本
本数が限られるため、復路の時刻を先に確認
ボストンの北東、大西洋岸の港町セイラムへ。ノース駅から通勤電車で約30分です。
Stay
宿泊について
セイラムはボストンからの日帰りが基本です。魔女裁判の史跡・博物館・港の史跡は、コンパクトな旧市街に集まり、半日〜1日で歩いて回れます。
ただし、ハロウィーンの季節(10月)は町全体がお祭りになり、夜のイベントも充実します。この雰囲気をじっくり味わいたい人は1泊する価値がありますが、その時期は宿が早くから埋まるので早めの予約が必須です。
Explore
巡るスポット
セイラム駅を起点に、旧市街の魔女裁判の史跡と博物館を巡り、港のウォーターフロント(海洋史跡)へ。見どころはコンパクトにまとまっており、徒歩で回れる回遊ルートです。
西のセイラム駅(起点)から旧市街へ。中央に魔女裁判の追悼碑と博物館、北にピーボディ・エセックス博物館、東の港沿いに旧税関と海洋史跡。
Google マップで実際の位置・距離感を確認できます。
SPOT 01 · 旧市街中心
魔女裁判の史跡と追悼碑
Witch Trials Memorial
🚶 徒歩
⏱ 1〜1.5時間
△ 静かに向き合う
1692年の魔女裁判の記憶を伝える、町の核心。処刑された20人の犠牲者を悼む追悼記念碑(メモリアル)は、名前を刻んだ石のベンチが静かに並ぶ空間です。事件の経緯を展示で伝える魔女博物館や、当時の裁判の記録を残す史跡も点在します。娯楽的な「お化け屋敷」から、真摯に歴史を伝える施設まで幅広いので、何を見たいかで訪問先を選ぶとよいでしょう。
SPOT 02 · 旧市街北
ピーボディ・エセックス博物館
Peabody Essex Museum
🚶 徒歩
⏱ 1.5〜2時間
全米有数の美術館
アメリカ最古級の歴史を持つ、質の高いコレクションで知られる美術館(PEM)。海運で栄えたセイラムらしく、アジアや世界各地から集めた美術・工芸品が充実しています。目玉は、中国から移築・復元された18世紀の商人の邸宅「蔭余堂(インユータン)」。魔女のイメージが先行しがちなセイラムの、もうひとつの「交易で世界とつながった港町」としての顔を伝えてくれます。
SPOT 03 · 港のウォーターフロント
旧税関と海洋史跡
Salem Maritime / Custom House
🚶 徒歩
⏱ 1時間
海運の記憶
18〜19世紀、セイラムはアメリカ有数の交易港として栄えました。港沿いの旧税関(カスタム・ハウス)は、作家ホーソーンが勤め、名作『緋文字』の着想を得た場所として知られます。復元された帆船が浮かぶ波止場(サレム海事国立史跡)を歩けば、大航海時代の面影に触れられます。近くには彼の小説の舞台「七破風の家」もあり、文学ファンにも見どころの多いエリアです。
SPOT 04 · 10月が本番
ハロウィーンの町
Haunted Happenings
🎃 季節イベント
⏱ 半日〜
△ 10月は大混雑
魔女のイメージから、セイラムは「アメリカのハロウィーンの首都」とも呼ばれます。10月には町を挙げての祭り「ホーンテッド・ハプニングス」が開かれ、仮装した人々やパレード、夜のイベントで大変な賑わいに。占いやグッズの店も一年中営業しています。非日常のお祭り気分を味わうなら10月ですが、その分ものすごく混雑するので、静かに歴史と向き合いたいなら別の季節がおすすめです。
Feature
セイラムならではの物語
🧙⚖️
魔女裁判——集団心理の暴走が遺したもの
1692年、この町で数人の少女が「魔女に取り憑かれた」と訴えたことをきっかけに、疑心暗鬼が町全体に広がりました。証拠のない告発が次々と連鎖し、わずか1年ほどの間に、20人が処刑され、多くの人が投獄される悲劇が起きたのです。裁判の多くは、噂と偏見と恐怖に支配されていました。
やがて熱狂は冷め、町は過ちを認めて犠牲者の名誉を回復します。以来セイラムは、この歴史を隠すのではなく「集団心理がいかに暴走し、無実の人を裁いてしまうか」の教訓として語り継いできました。追悼碑の静けさは、その反省の証です。魔女のイメージで賑わう町の底には、人間の弱さと、それを忘れまいとする真摯さが流れているのです。
回り方のコツ セイラム駅から旧市街へ入り、魔女裁判の追悼碑と博物館で歴史に触れたら、ピーボディ・エセックス博物館で「交易の港町」の顔も。港のウォーターフロント(旧税関・七破風の家)まで歩けば半日〜1日です。娯楽色の強い施設と、真摯に歴史を伝える施設が混在するので、目的に合わせて選びましょう。
通勤電車は本数に注意、10月は大混雑。 ボストンからの通勤電車は1時間に1〜2本と限られるので、往復の時刻を先に確認しておきましょう。切符はmTicketアプリで購入できます。ハロウィーンの10月は町全体が非常に混雑し、宿も電車も早くから埋まります。落ち着いて見て回りたいなら、10月以外の季節がおすすめです。
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