ラツィオ州の丘陵地帯にぽつんと浮かぶ、切り立った岩の台地の上の町チヴィタ・ディ・バニョレージョ。イタリア語で「イル・パエーゼ・ケ・ムオーレ(消えゆく町)」と呼ばれるこの集落は、長年の浸食によって周囲の土地が崩れ落ち続け、今では対岸から架けられた1本の歩道橋でしかアクセスできない、文字通り孤立した町になっています。
Access
ローマからのアクセス
🚌
所要時間
約2時間
コトラル社のバスでバニョレージョへ、そこから歩道橋の入口まで徒歩
🎫
運賃
片道 約€5〜10程度+入町料
町の維持のため、観光客には別途入町料(数ユーロ)が課される
🕐
運行頻度
1日数便
本数が限られるため、往復の時刻を事前に確認しておくことが重要
ローマとの位置関係。近隣のオルヴィエートとあわせて周遊するルートも人気です。
Stay
宿泊について
チヴィタの町自体は非常に小さく、日帰りで十分に楽しめます。町の散策には1〜2時間もあれば足ります。ローマに宿泊しながらの日帰り旅程、あるいはオルヴィエートと組み合わせた1日旅程が現実的です。
町内にはごく少数の宿泊施設があり、夕方以降、日帰り観光客が去った後の静寂な町並みを体験したい場合には貴重な選択肢になります。ただし部屋数が極めて少ないため、早めの予約が必須です。
Walk
歩いて回るスポット
バニョレージョ側の入口から歩道橋を渡って町へ。橋は車両通行不可で、徒歩のみのアクセスになります。
バニョレージョ側から歩道橋を渡って町の中心部へ。町自体は非常にコンパクトです。
Google マップで実際の位置・距離感を確認できます。
SPOT 01 · バニョレージョ側から徒歩10分
歩道橋
Ponte di Civita
🚶 徒歩約10分(渡り切るまで)
⏱ 15〜20分
町の入場料に含まれる
谷を跨いで町へと続く、唯一のアクセス手段である歩道橋。緩やかな上り坂が続き、渡りきる頃には眼下に広がる荒々しい侵食地形「カランキ」の絶景が広がります。この橋を渡るという行為自体が、チヴィタ訪問の重要な体験の一部です。
SPOT 02 · 町の中心部
町の路地とサン・ドナート教会
Piazza San Donato
🚶 橋を渡ってすぐ
⏱ 1〜1.5時間
路地散策は無料
エトルリア時代に起源を持つとされる町の中心部には、中世そのままの石畳の路地と古い石造りの家々が今も残っています。中心の広場に建つサン・ドナート教会は、かつてエトルリアの神殿が建っていた場所に築かれたとされ、町の長い歴史の重なりを物語っています。
SPOT 03 · バニョレージョ側
町を一望する展望台
Belvedere di Civita
🚶 バス停から徒歩5分
⏱ 20〜30分
見学無料
対岸のバニョレージョ側には、孤立した台地の上にちょこんと乗った町全体を見渡せる展望スポットがあります。特に夕暮れ時、霧が谷を包み込むと、まるで空に浮かんでいるかのような幻想的な光景が現れることがあります。
Feature
チヴィタ・ディ・バニョレージョならではの体験
🏔💔
「いつか消えてしまうかもしれない」という緊張感
チヴィタが築かれた凝灰岩と粘土の台地は、雨風による浸食が今も少しずつ進行しています。かつては周囲の丘と地続きだったこの町は、長い年月をかけて孤立し、今では歩道橋なしにはたどり着けない孤島のような姿になりました。学者たちはこの浸食が今後も続くと指摘しており、「消えゆく町」という呼び名は決して大げさな表現ではありません。
1695年の大地震では、町の広場の一部が崩落するなど、この町の歴史は絶えず自然の脅威と隣り合わせでした。それでもなお、わずかな住民たちがこの町に暮らし続け、独自の文化と景観を守り続けています。訪れる旅行者が目にする風景は、いつか失われてしまうかもしれない、儚くも尊い時間の断片なのです。
訪問時の心構え この町の景観は自然の力によって刻一刻と変化し続けています。住民の生活を尊重し、静かな態度で町を歩くことを心がけましょう。
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